Friendly Fires

「Pala」

デビュー作がスマッシュ・ヒットを記録した、フレンドリー・ファイヤーズの2nd。前作の"Paris"に代表される享楽的で刹那のダンス・ロックがこのバンドの信条と言えるのだが、本作はそんな側面を更にグレード・アップした、ダンス・ロック新時代の幕開けを感じさせる様な作品となっている。

先行シングル"Live Those Days Tonight"を聴けば解る様に、彼等のダンス・ミュージック・ジャンキーの様なノリが頭から展開されるのだが、その音には軽薄なモードの中にも何処か憂いさえ感じさせるかのフレンドリー・ファイヤーズでしか有り得ない魅力がある。このソウルフルな歌とトライバルなビートが、何処までもダンス・ミュージックを愛する人間の琴線に訴えかけて来る。

それは、彼等にしか成し得ないダンス・ロックの一つの型であり、シーンの盛衰とは無関係に巨大化し、サヴァイヴする様な気さえする。正に孤高。