Arcade Fire

「The Suburbs」

全世界最重要バンド、アーケイド・ファイアの三年振りとなる待望の新作。

圧倒的なインパクトと完成度を以って世に現れた1st、宗教、祝祭的なイメージを強め、深淵を増した2ndに続く本作は、ギターの音が増えた点や、益々アーシーでルーツ・ロックのアーケイド的な解釈を見せた等のシフト・チェンジはある物の、全て「アーケイド・ファイア印」と呼んでしまっていい個性を存分に放っている。

カントリー調の牧歌的表題曲で始まり、重厚で暗い曲調に圧倒される"READY TO START"、ギターの唸る驚きのパンク・アンセム"MONTH OF MAY"、"HALF LIGHT �U"は"LAIKA"、"SPRAWL �U"は"POWER OUT"の様な位置づけの雰囲気を個人的には感じたりもした。1stレベルの超級アンセムはここには無いが、深化したアーケイド・ワールドが何処までも広く、たおやかに広がっている。全米全英一位！